山口県下関市と北九州市を結ぶ第3のルートとして計画されている下関北九州道路の都市計画が23日、決定された。山口県と北九州市がそれぞれ都市計画の変更を告示した。これで自治体側の準備作業は完了し、国が新規事業として早期に採択するかに焦点が移る。

 土地利用のあり方を定める都市計画は自治体に権限がある。山口県が11月19日、北九州市が同25日にそれぞれの都市計画審議会から承認を受け、国土交通相の同意を得て告示に至った。

 下関市の彦島の旧彦島有料道路と北九州市小倉北区の北九州都市高速・日明出入口付近を4車線(片側2車線)で結ぶ計画で、全長約8.0キロ。約2.2キロの海峡部にかかるつり橋は主塔間の長さが約1.5キロで、明石海峡大橋に次ぐ国内2番目の規模になる。

 本州と九州を結ぶ関門橋と関門トンネルは、老朽化に伴う補修工事や事故での通行止めも多い。地元は整備の効果として人流・物流の活性化に加え、代替機能の確保にも期待する。

 地元は国に早期の新規事業採択と有料道路としての整備を求めている。ただ、現時点では事業主体も整備手法も未定で、改めて協議して決める必要がある。2020年に約2900億~3500億円と示した整備費用も大幅な上ぶれが確実で、費用対効果の検証も重要となる。

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