豆乳カレーを調理する調理員=福岡市東区の市立照葉はばたき小で2025年8月28日午前11時30分、池田真由香撮影

 福岡市立小中学校で28日、給食費の無償化の初日となる2学期最初の給食があった。保護者からは「物価が高騰する中で無償化はありがたい」という声が上がった。

 東区の照葉はばたき小(児童526人)では、豆乳カレーと野菜炒め、麦ご飯、牛乳、甘夏ゼリーが提供された。2年生の神代(こうじろ)大翔(ひろと)さん(8)は「久しぶりの給食で楽しみにしていた」、金萬(こうまん)あかりさん(8)は「みんなで食べておいしかった」と笑顔を見せた。

 2、4年生の娘2人がいる保護者の山中幸也さん(33)は「負担が減った分は子どもの習い事などに使いたい。無償化になっても質や栄養価の高い給食が提供されると信じている」と話した。

市立照葉はばたき小の給食=福岡市東区の同小で2025年8月28日午後0時56分、池田真由香撮影

 市教育委員会によると、市内の小中・特別支援学校の児童生徒は約12万人で、当初予算に約44億円計上し、1人当たりの給食費(月額)の小学生4200円、中学生5000円を無償化した。加えて食材の高騰により市議会9月定例会には約5億円の補正予算案を提出する方針。市教委給食運営課の野原健課長は「無償化でも給食の質は維持し、さらに向上させていきたい」と話した。

 同市の給食を巡っては市立小で出された給食がSNS(ネット交流サービス)で「貧相」「少ない」などと批判され、市教委が改善に向けたプロジェクトを立ち上げている。【池田真由香】

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