スコットランドの「ワイルドアイズ」 MARCO RITZKI/SHUTTERSTOCK
<ミレニアル世代とベビーブーム世代が、おとぎ話の世界から飛び出してきたような場所を目指す「神秘的な旅」を牽引している>
写真共有サイト「ピンタレスト」が昨年12月に発表した予測によれば、2026年の大きなトレンドの1つは「神秘的な旅」らしい。
霧に包まれた遺跡、螺旋(らせん)模様を描く自然の地層、物悲しい森......おとぎ話の世界から飛び出してきたような場所を目指す旅のことだ。特に、日常と大きく懸け離れた場所を訪ねたいミレニアル世代とベビーブーム世代がこのトレンドを牽引するという。
一部の観光地に大量の旅行者が殺到し、お決まりの場所で写真を撮ってソーシャルメディアに投稿するのが当たり前の時代に、こうした「神秘的な辺境」ではもっと深い体験を味わえる。そんな旅行先をいくつか紹介しよう。
◇ ◇ ◇1. イルピニア地方(イタリア)
美術史家で旅行コンサルタントでもあるダニエル・オテリの言葉を借りれば、「ナポリの東、アマルフィ海岸の北に位置するイルピニア地方には、現実の世界とは思えない空間が広がっている。山の上の霧の向こうに小さな村々がたたずんでいたりする」。
【写真】イルピニア地方(イタリア)
この地方には、ローマ時代の神殿遺跡のそばに建てられたモンテベルジネ聖堂があり、長い歴史を誇るワイン造りでも知られている。
「アマルフィ海岸から日帰りできる距離なのに、全く別世界を訪れたような感覚にとらわれる」と、オテリは言う。
2. 嵐山の竹林(日本・京都)
日本旅行のガイドを執筆している日本在住のデーナ・ヤオいわく、「嵐山は京都を訪ねる観光客に大人気のスポット」だ。「私と夫が特に気に入っているのは、日の出の時間。竹林の隙間から朝日が差し込む光景は、この上なく神秘的」だと言う。
【写真】嵐山の竹林(日本・京都)
ヤオは、嵐山観光にたっぷり一日かけることを勧める。世界遺産に登録されている天龍寺や、染色アートギャラリーの祐斎亭を訪れたり、嵯峨野トロッコ列車に乗ったり、嵐山モンキーパークで野生のニホンザルを見たり......魅力的な場所がたくさんある。
3. ワイルドアイルズ(スコットランド)
「ワイルドアイルズ」として知られるスコットランド西部と北部の自然豊かな島々は、まさしく「神秘的な辺境」だと、地元のクルーズ船旅行会社セントヒルダ・シーアドベンチャーズのジュリー・マーシャルは語る。
【写真】ワイルドアイルズ(スコットランド)
「夜明けにヘブリディーズ諸島の海を船で通っているときに、霧が晴れて太古の頂が見えてきたり、先史時代の人々が生活した離島に降り立ったりすると、時間を超越したつながりを感じる。古くから伝わる民話や伝承が生き生きと目の前に立ち上がってくる」
4. ハイランド地方(アイスランド)
オートバイのレンタルサービスを行うライダリー社のカルロス・ナシロCEOによれば、アイスランドの中央高原地帯、ハイランド地方の自然は「ほかの惑星」を思わせるところがある。黒い砂漠と温泉がつくり出す光景は、ファンタジーの世界のようだ。
【写真】ハイランド地方(アイスランド)
トラベルコーチング会社ブラバ・ブラウン・ウェルネスの創業者であるブラバ・ブラウンも、ハイランド地方の魅力を語る。「素朴な自然と神秘的な光が織り成す景色」は、写真愛好家にとって夢のような撮影スポットだと言う。
5. ウユニ塩湖(ボリビア)
ウユニ塩湖は、広さ約1万平方キロに及ぶ世界最大の塩湖。およそ100億トンの塩がここにはある。
【写真】ウユニ塩湖(ボリビア)
ライダリーのナシロも言うように、ウユニ塩湖を訪れるのは「現実感を失うような経験」だ。特に雨季には、塩湖に水が張り、塩湖全体が巨大な鏡のように空を反射して、天と地の境目が曖昧になって見える。
6. フェロー諸島(デンマーク)
トラベルコーチのブラウンによれば、デンマークの自治領であるフェロー諸島には「まるで魔法のような魅力がある。風と水と岩という自然の基本的な要素を実感でき、気が付くといつの間にか、体が周囲の環境に耳を澄ますようになっている」とのことだ。
【写真】フェロー諸島(デンマーク)
7. ニューファンドランド島とラブラドル半島(カナダ)
「ニューファンドランド島とラブラドル半島は、文句なしに神秘的な辺境と言える」と、カナダ専門の英旅行会社フロンティア・カナダのジェレミー・ティムズは言う。
【写真】ニューファンドランド島とラブラドル半島(カナダ)
「この地方には、広大で険しい地形、霧に覆われた海岸線、遠くをゆっくりと移動する巨大な氷山、さらに神話や歴史、妖精物語や神秘的な物語などの豊富な伝承の文化がある」
ここは、文字どおり世界の果てにいるという感覚を味わうことができる場所だ。
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