
名古屋市は10月から、市内の約50施設の利用料金を引き上げる。名古屋城の入場料は500円から1000円に、東山動植物園は500円から800円に上げる。いずれも値上げは32年ぶり。近年の物価高や賃金高騰を踏まえ、利用者に適正な負担を求める。
10日発表した2026年度予算案で明らかにした。名古屋城は老朽化に伴い18年から天守閣を閉鎖しており、入れるのは本丸、二の丸など4エリアとなる。名古屋市科学館もプラネタリウムを利用する場合の一般料金を800円から1000円に上げる。いずれも中学生以下は無料のまま据え置く。

新年度予算案の一般会計総額は1兆6960億円と、25年度の当初比5%増え過去最大となる。福祉や医療などの義務的経費が引き続き増加するほか、大規模な施設整備で投資的経費も増える。
スタートアップ振興を軸にした企業の事業創出支援を拡充し、前年度比2割増の10億円超を充てる。新興企業の海外進出を後押しするほか、海外や首都圏からの起業家・投資家の誘致を強化する。中小企業向けの新規事業として、高度人材の採用支援に4500万円を配分する。海外の大学で採用説明会を開催し、高度人材と交流する場を設ける。
将来のリニア中央新幹線開業に向けた街づくりも推進し、名古屋駅のターミナル機能強化には35億円を計上した。市内の新型バス交通「スマート・ロードウェイ・トランジット(SRT)」の運行には7億6千万円を盛った。26年秋ごろまでに名古屋駅・名古屋城をつなぐルートの新設を予定している。
26年秋に愛知県などで開催するアジア・アジアパラ競技大会には施設整備を含めて846億円を投じる。財源不足を補うため国から新たな調整債の発行が認められ、26年度は192億円を活用する。大会関連以外の施設整備にも充当し、一般財源の持ち出しを減らす。
市税収入は25年度当初予算比で3%増の6900億円と5年連続最高を見込む。個人所得の増加により個人市民税が同6%増える。固定資産税も2%増と見積もる。予算案は18日開会の市議会に提出する。
市は26年度に922億円の収支不足が発生すると昨秋発表。行財政改革で内部事務を見直したうえ、施設の維持管理費などを精査して計270億円ほどの経費削減効果を生み出した。
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