法務省は29日、養育費の不払い対策として新設する「法定養育費」の省令案を発表した。父母が離婚後に取り決めていなくても一定額の支払いを相手に義務付けるもので、子ども1人当たり月額2万円とする。9月からパブリックコメント(意見公募)を開始する。
2024年に成立した改正民法は法定養育費の額などを法務省令で定めると規定する。26年5月までに施行する予定だ。
現行法では父母の取り決めがないと養育費を請求できない。施行後は取り決めなしでも毎月、一定額の請求が可能となる。法務省は「あくまで個々の適正な養育費の取り決めがなされるまでの間、暫定的に請求できるものだ」と説明する。
養育費の不払いがあった場合、他の債権より優先して弁済を受けられる「先取特権」を付与する仕組みも導入する。子ども1人当たり月額8万円を上限とする。従来は家庭裁判所の調停調書などがないと差し押さえができず、金銭的な負担や解決まで時間を要する点が課題となっていた。
厚生労働省の21年の調査によると、母子世帯で養育費の取り決めをしている割合は46.7%にとどまる。受領する割合はさらに低く、28.1%となっている。
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