4月に開学する武雄アジア大(佐賀県武雄市)を運営する学校法人「旭学園」(佐賀市)は26日、初年度の入学予定者数が39人と、定員140人の3割に満たない見通しであると明らかにした。旭学園は受験者数などについて、23日に追加実施した総合型選抜入試の手続き後に公表するとしていた。一般選抜なども含めた受験者数は計50人だったという。
26日に開かれた武雄市議会の全員協議会で、旭学園が報告した。学長に就任予定の小長谷(こながや)有紀氏は協議会で「(開学から)4年の間に(定員の)8割を目標としなければならない。せめて4年間は見守っていただきたい」と理解を求めた。
深刻な定員割れとなった原因については「学生募集の取り組みが、まだまだ足りなかったと反省している」と述べ、学生募集の時期が2025年8月の設置認可以降になったことなどを挙げた。
協議会後、小長谷氏は報道陣の取材に「少ないながらも1期生となってくれた方々を上手に育て、教育の質の良さを伝えたい。来年は1学年200人の入学を目標に頑張る」と述べた。
武雄アジア大は県内3校目、県西部では初の4年制大学。東アジア地域共創学部東アジア地域共創学科の1学部1学科で、観光・地域マネジメントと東アジア・メディアコンテンツの2コースを設ける。2月に完成したキャンパスの建設事業費は約30億1000万円で、武雄市が19億4800万円(県補助6億4900万円を含む)を補助する。
旭学園は23年、最短で25年春の開学を目指し、武雄市と大学設置に関する覚書を締結。その後、開学を1年延期し、学部数も当初の2学部から1学部に変更していた。
大学の設置を認めるよう文部科学相に答申した諮問機関「大学設置・学校法人審議会」は25年8月、答申の付帯事項の「遵守(じゅんしゅ)すべき事項」として「定員に見合った学生の確保に努めること」などを大学側に求めていた。
全員協議会に出席した小松政市長は「期待していた結果でなく、残念だ。まずは来年の学生確保に道筋を示していただきたい。先頭に立って誘致を進めてきた私自身にも責任がある」と述べた。
学生が定員に満たないことは直接的な減収となるが、小松市長は議員からの質問に「市からの運営費の支援は考えていない」と説明。「最悪のケースとして学生が集まらず閉校となった場合、補助金や用地を返還してもらう。市民に負担をかけないというのが前提だ」との認識を示した。
県内では県も県立大の29年度開学を目指し、準備を進めている。【成松秋穂】
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