復元された日本橋から望む服部時計店と江戸時代や現代の空の映像が投影された壁面=墨田区横網1の江戸東京博物館で2026年3月31日午後1時45分、遠藤龍撮影
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 大規模改修で約4年間休館していた江戸東京博物館(東京都墨田区)が3月31日、リニューアルオープンした。明治時代に銀座のシンボルとして親しまれた「服部時計店」(高さ約26メートル)を原寸大で再現したほか、来館者の「没入体験」を軸にした展示に生まれ変わった。

 服部時計店がある常設展自室内は、壁面に江戸時代と現代の空の映像を投映。30分かけて朝から夜へと変化させ、没入感を高める仕掛けを作った。また、残されている写真や図面を元に明治時代の「浅草花屋敷の門」を再現、関東大震災を受けて作られた復興住宅「同潤会代官山アパートメント」の展示も家具・生活用品まで細部までこだわるなど、都市の移ろいを体感できる。

 「空襲と都民」コーナーでは、館収蔵の戦争関連資料や、都が保有する東京空襲関連資料を常設展示。図書室内の「映像ライブラリー」では東京大空襲の被災者198人が体験を語った映像を常時視聴できるよう専用コーナーが設けられた。

 空間デザインは、建築家、重松象平さんが監修。3階の広場では約4000平方メートルの天井と柱に葛飾北斎の浮世絵版画「富嶽三十六景」など収蔵資料を投影する。

 改修は2022年4月から実施。老朽化した内外装の更新や東西に張り出す大屋根の断熱性や防水性向上の改修を行った。初日は雨模様にもかかわらず、来館者で絶えず長蛇の列ができた。日野市の無職、河野秀三さん(73)は、「明治当時の雰囲気を感じられるような建物ができたと聞いてきた。楽しみだ」と明るい声で話した。【遠藤龍】

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