離婚後も父母双方が子どもの親権を持てる「共同親権」を盛り込んだ改正民法が1日、施行された。

養育費の取り決めがなくても、同居親が別居親に月額最低2万円を請求できる「法定養育費」制度も同日からスタート。いずれも施行日以降の離婚が対象だ。

現行の親権制度が定められた1948年以降、抜本的な見直しは初めて。

離婚後も両親が継続して子育てに関与することで、子どもの健全な成長につなげる狙いがある。欧米では共同親権が主流で、主要7カ国(G7)で採用していないのは日本だけだった。

新制度では、離婚時に単独か共同かを父母が協議して選択。合意できなければ家庭裁判所が子どもの利益の観点から判断する。離婚が施行前でも、家裁に申し立てて共同親権に切り替えられる。

共同親権は、進学や転居など子どもに重大な影響を与える事柄は父母が話し合って決める。

食事や習い事などの「日常の行為」、緊急手術やドメスティックバイオレンス(DV)からの避難といった「急迫の事情」がある時は、一方の親が単独で判断できる。

DVや虐待の恐れがあるケースは、必ず単独親権と家裁が判断する。ただ、家裁がDVの事実を適切に把握できるか、精神的なDVを認定できるかといった懸念も根強い。

法定養育費に関しては、別居親に子ども1人当たり月2万円を請求できる。養育費の合意が成立するまでの暫定措置で、子どもの最低限の生活費を確保するのが目的だ。

養育費の不払いがあった場合、同居親は子ども1人当たり月額8万円を上限に、別居親の財産を他の債権者より優先的に回収できる「先取特権」も明記された。

養育費の支払いは民法上の義務だが、2021年の厚生労働省調査では、実際に受給している割合は母子世帯で28.1%、父子世帯で8.7%にとどまる。共同親権の導入と併せ、子どもの生活基盤の安定につなげる狙いがある。

〔時事〕

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