独居の高齢者が増える中、外出の減少や孤立の防止が社会課題となっている。こうした中、横浜市内の事業所が、高齢者に付き添って「お花見」をするサービスを始めた。近所の桜スポットまでスタッフが同行して抹茶やお菓子を楽しみ、豊かな「春のひととき」を与えている。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、県内の65歳以上の単身世帯数は、2020年以降の30年間で約1・7倍に増えると見込まれている。全国平均の約1・5倍を上回り、孤立への対策が求められている。
花見の外出支援に取り組むのは、高齢者の総合相談・支援を手がける「シニアライフ相談サロンめーぷる 横浜本店」。広報担当の坪井朝海さんによると、高齢者が「あと何回桜を見られるかな」と話したのを聞き、「年齢を重ねるほど季節の風景がより大切になるのではないか」と感じたことから、企画を考案したという。
3月31日、記者は横浜市神奈川区の「神の木公園」を訪ねた。サービス利用者の和田千秋さん(82)が、同店スタッフの高山裕子さんと一緒に桜を眺めていた。和田さんは数年前に夫を亡くして以降、誰かと一緒に桜を見る機会がなかったという。満開の桜の下で「本当にきれいね」と何度も口にした。高山さんに「一緒に来てくれてありがとう」と伝え、笑みをこぼした。
高山さんは「独居の人も外出支援という選択肢があることを知ってほしい」と話した。
花見支援の対象地域は横浜市中区、西区、神奈川区周辺。介護保険の適用外で、利用料は1時間1350円(税込み)。抹茶と菓子代は330円が別途かかる。スタッフの交通費は利用者が負担する。問い合わせは、めーぷる横浜本店(0120・117・407)へ。【清水夏妃】
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