■東京2025世界陸上 女子5000m決勝(20日、国立競技場)

女子5000m決勝が行われ、日本記録保持者の田中希実(25、New Balance)が、15分07秒34をマークし、12位で日本勢初となる2大会連続入賞はならなかった。今大会の田中は1500m予選、5000m予選を走り、きょうの決勝で3本目のレースを走り切った。

田中は前回の23年世界陸上ブダペスト女子5000m決勝で14分58秒99をマーク、97年アテネ大会での弘山晴美以来26年ぶりの8位入賞を果たした。今大会では12位となり、世界陸上2大会連続での入賞を逃した。

19年世界陸上ドーハから4大会連続でファイナルに進んだ田中が、16人で争われる5000m決勝に臨んだ。田中が紹介されると、5万人の大歓声が響き渡り、両手をあげて応えた。

序盤、レースは1㎞を3分17秒という超スローペースで進み、田中は集団の後方につけた。2000mを過ぎても田中の位置どりは変わらず。少しずつペースが上がり、残り3周を切った所で田中は後方から中ほどに上がっていく。4200mを通過して4、5番手につけ、ラスト1周は7番手で入った。最後の力を振り絞り、力走を見せるが後続の選手に抜かれ12位でフィニッシュした。

「二度とないんじゃないかというくらいの、日本人のたくさんの皆さんに見に来て頂いて、本当に一生に一度の経験ができたと思います」と喜びを表現した田中。4年前の東京オリンピック™は無観客開催となったが、「今回の世界陸上でこんなにもたくさんの方々が陸上や陸上に取り組む選手を愛してくださっていることを知って、本当にうれしくて、みんな本当にすごく幸せな時間を過ごせたと思います。ありがとうございました」と、改めて多くの声援に感謝を述べた。

18日の予選で田中は、14分47秒14の組5着で決勝進出を決めた。1500mでは予選で敗退した田中が、日本勢初となる19年世界陸上ドーハから4大会連続で決勝に駒を進めた。田中と同じ組で走った山本有真(25、積水化学)は、15分36秒29の組18着で予選敗退となった。予選2組目に出場した廣中璃梨佳(24、JP日本郵政グループ)は、ラスト2周までトップを走ったものの及ばず、15分10秒68の組13着で予選敗退となった。世界陸上3度目の挑戦も初の決勝進出はならなかった。

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