大リーグ1年目の佐々木投手はことし5月に右肩の痛みでけが人リストに入り、先月からはドジャース傘下の3Aの試合で登板しながらフォームの修正などに取り組んできました。

ポストシーズンを見据え前回の登板からリリーフとしての調整を始め、21日はワシントン州タコマで行われた試合で、6人目のピッチャーとして6回に中2日でマウンドに上がりました。

佐々木投手は1人目のバッターと2人目のバッターをいずれも150キロ後半のストレートで内野ゴロに打ち取ると、3人目のバッターはスプリットで空振り三振を奪い、8球で危なげなく三者凡退としました。

佐々木投手が今シーズンマイナーで登板するのはこの日が最後で、ドジャースのロバーツ監督は今回の内容を受けてリリーフとしての大リーグ復帰について判断する意向を示しています。

佐々木投手は登板後、「今回の登板はより実戦を意識して、投げるイニングが決まっていなかった。切り替えの難しさはあったが、3人で抑えられてよかった」と振り返りました。

そして、レギュラーシーズン中にリリーフとして大リーグで登板する可能性があることについては「そういう環境でしか経験できない事もあると思うしいろいろ吸収したい。少しでもチームに貢献できればいいと思う」と前向きに話していました。

ロバーツ監督「登録メンバーに入るか 判断必要」

ドジャースのロバーツ監督は21日の試合後、マイナーで登板した佐々木投手について「結果もボールの質もよかった。アリゾナに合流してもらい、そこで話をする」と話し、23日からアリゾナ州フェニックスで行われるダイヤモンドバックス3連戦からチームに合流することを明らかにしました。

ドジャースはシーズン最終盤に来て先発投手陣が安定した成績を残している一方で、リリーフ陣は9月に入って20日までの防御率が4.97でリーグ11位とポストシーズンに向けて大きな課題となっています。

21日の試合も先発のシーアン投手が7回をヒット1本、無失点と好投したものの、8回のマウンドに上がったトライネン投手が3失点して逆転負けを喫し、課題が浮き彫りになりました。

ロバーツ監督は佐々木投手について、「チャンスを与える準備はできた。ポストシーズンの登録メンバーに入るかどうかは判断が必要だ」として、レギュラーシーズン中にリリーフとして投げさせたうえで、ポストシーズンの選手登録に入れるかどうかを決める考えを示しました。

一方で、佐々木投手はプロ野球時代もリリーフでの登板は経験がなく、ポストシーズンという大舞台で実力を発揮できるかどうかは未知数です。

リリーフ陣の復調に期待するのか、佐々木投手という新しい選択肢にかけるのか、2年連続のワールドチャンピオンを目指すポストシーズンを戦ううえでドジャースにとって大きな決断となりそうです。

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