大リーグは24日(日本時間25日)、ドジャースの大谷翔平が「1番・指名打者」でダイヤモンドバックス戦に先発し、5打数1安打1得点だった。出場選手枠にこの日再登録された佐々木朗希は、2点リードの七回に2番手として登板し、1回2奪三振で三者凡退に抑えた。

 チームは5―4で勝ち、先に試合を終えたパドレスが敗れたため地区優勝へのマジックナンバーは「1」となった。

 リーグ最多本塁打争いは、フィリーズのカイル・シュワバーがマーリンズ戦で55号、56号を放ち、大谷は3本差で追う展開となった。

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 ドジャースが2点リードして迎えた七回。敵地に「私を野球に連れてって」が流れる中、黄色いグラブをはめた佐々木が小走りにマウンドへやってきた。鋭い眼光で、試合に入り込んでいるようだった。

 先頭打者は6番の右打者。初球は99・1マイル(約159・5キロ)の速球を外角低めいっぱいに投げ込みストライク。2球目はスプリットで力のない三塁線へのゴロに打ち取った。

 次の右打者も100マイルに迫る速球で追い込む。最後は99・1マイルで見逃し三振に。続く両打ちの打者も球威で圧倒し、最後は99・5マイル(約160・1キロ)で空振り三振に仕留めた。

 チームは9月に入り救援陣の乱調が止まらなかった。そこで白羽の矢が立ったのが佐々木だ。試合前、ロバーツ監督が救援の経験がほぼない佐々木に求めたのは「とにかく攻めること」。

 注文通りの投球を見せた佐々木は、ベンチの最前列で待ち構えていたロバーツ監督とがっちりと握手を交わした。

 ドジャースは救援投手に任せるイニングを固定せず、打線が上位に回るイニングで序列が高い投手をつぎ込む傾向がある。佐々木がただちに「勝ちパターン」に食い込んだとはいえないが、間違いなく好印象を与える13球だった。

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