メジャーリーグの大谷翔平選手が所属するドジャースが、4年連続で地区優勝を決めました。試合では大谷選手がホームラン、そして山本由伸投手も好投と大活躍し、勝利の美酒に酔いしれました。
■ドジャース・4年連続地区V “二刀流復活”大谷選手の面目躍如
南波雅俊キャスター:
4年連続の地区優勝を果たしたドジャース。その素晴らしさは勿論、大谷選手にとって2025年は、“二刀流復活”の1年にもなりました。
ピッチャーとしては、6月に663日ぶりに登板しました。1勝1敗、14試合の登板ですが、直近の2試合はそれぞれ、6回の投球で無失点、5回の投球で無失点と、“完全復活”と言っていいような活躍を続けています(62奪三振、防御率2.87)。バッターとしても、54本のホームランを打っています。
山内あゆキャスター:
2024年は、“50-50”で、ホームランと盗塁を1本ずつ積み上げていくのを見ていましたが、今年は気づいたら54本になっていましたね。
南波キャスター:
大谷選手のOPS(出塁率と長打率を合わせた数値)は、1.010です。OPSが1を超えているのは、メジャーリーグ全体を見ても、大谷選手以外には、ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手だけです。
OPSは、0.9を超えていれば、「超一流」と言われる数字なのですが、大谷選手は他を圧倒する値をメジャーの舞台でも残しているという状況です。
■ホームラン王は誰の手に?残り3試合、ライバル選手とは2本差
南波キャスター:
チームへの貢献が最優先である一方、我々は大谷選手の個人成績も気になります。
3年連続のホームラン王の偉業達成へ邁進する大谷選手は、9月27日の試合・第3打席で、4試合ぶりの54号ホームランを放ち、2024年にマークした自己最多に並びました。
一方で、大谷選手とホームラン王を争うライバルである、フィリーズのカイル・シュワーバー選手も26日の試合で2本のホームランを放ち、ホームラン数は56本になっています。
両選手ともに今季、残り3試合となっています。現時点では、シュワーバー選手が大谷選手を2本上回り、一歩リードしている状況です。
大谷選手は、打率2割8分、ホームランは54本と、打率とホームランの割合のバランスがいいです。
一方で、シュワーバー選手は、2025年は打率2割4分にホームラン56本とバランスのいい割合ですが、2023年に至っては、打率1割台で40本以上ホームランを打っています。とにかくホームランに特化しており、もはや“ホームランバッター”といえます。
では大谷選手は、シュワーバー選手に敵うのか。
元メジャーリーガー・五十嵐亮太氏は、「大谷選手は好調で、あと2本は打てる。シュワーバー選手が打てない場合、シーズン56本で並ぶのでは」と指摘しています。
また同じく、元メジャーリーガー・田口壮氏は、「大谷選手は残りの試合、HR王争いに集中できるので、1試合1本で、シーズン57本の逆転もあるのでは」とみています。
日比麻音子キャスター:
大谷選手は、チームへの貢献ももちろん考えていらっしゃるとは思いますが、ぜひとも気楽に、ホームランを打つことに集中してもらいたいと勝手に思ってしまいます。
高柳光希キャスター:
シュワーバー選手は、過去に1日4本のホームランを打ったときもありました。
南波キャスター:
本当に、シュワーバー選手のホームラン固め打ち(少ない試合数で複数の安打を放つこと)には目を見張ります。しかし、シュワーバー選手は、打てない時期はホームラン率も低く、特に今年の9月で比較すると、大谷選手の方がホームランの本数が多いので、ホームラン王を期待したいと思っています。
■大谷“投手二刀流”の可能性!? ドジャース渾身の切り札へ
南波キャスター:
今後はナ・リーグの優勝チームと、ア・リーグの優勝チームがワールドチャンピオンの座をかけて争っていきます。
ここで、大谷選手には「“投手二刀流”の可能性があるのではないか」という指摘があります。
ドジャースのロバーツ監督は23日、「最初のシリーズで先発する可能性は高い」と発言しています。ただ、クローザー、つまり最終の9回で投げるピッチャーに指名される可能性もあるのではないか、ということです。
大谷選手自身も23日、「行けと言われたら行く準備をします。どんな状況でも対応したいなと思います」と話しています。
元メジャーリーガー・田口壮氏は「最初の2試合が、プレーオフで勢いにのれるかのカギになってくる。大谷選手のクローザー起用は、重要な試合の切り札として可能性は十分ある」と分析しています。
先発をした直後では可能性はないかもしれませんが、この後の対戦が進んでいく上では、可能性もゼロではないとされています。
なぜならば、現在ドジャースの9回ピッチャーを任されている、左ピッチャーのタナー・スコット選手は防御率が5点に近く、4.9くらいです。今までも大谷選手で抑えても、山本由伸選手で抑えても、9回で逆転されるシーンが続いているんです。
そのため、もしかすると2023年のWBCで見られた大谷選手のクローザー、また見れるかもしれません。
日比キャスター:
ロバート監督からの信頼も厚いですからね。
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