2

 19日、夏の甲子園・高校野球はベスト4をかけた4試合が行われました。注目は、公立校で唯一勝ち上がっている県立岐阜商業と、春夏連覇を目指す横浜高校の一戦です。両チーム譲らぬ大熱戦となりました。

県立岐阜商業×横浜

 春の王者・横浜の2年生エース・織田翔希投手(2年)。1点を先制され迎えた4回、県立岐阜商業打線につかまり、4回途中2失点で降板。その後、リードを4点に広げられます。

 打線は6回、2点を返しなおもチャンスで横浜の6番・池田聖摩選手(2年)。センターへのタイムリーで1点差に詰め寄ると8回、再び池田選手が県立岐阜商業のエース・柴田蒼亮投手(2年)から痛烈な打球を放つとセカンドがエラー。同点に追いつきます。

 しかし9回、横浜の3番手・奥村頼人投手(3年)が招いたサヨナラのピンチ。ここで横浜は、内野に5人を置く特殊シフトを決行。ここを無失点でしのぎます。

 そして延長10回タイブレーク、キャプテン・阿部葉太選手のタイムリーなどで横浜が3点を勝ち越します。

 しかしそのウラ、満塁から県立岐阜商業の6番・小鎗稜也選手(3年)が走者一掃のタイムリー。横浜は県立岐阜商業に追いつかれます。

 さらに11回ウラ、2アウト1塁3塁とされ迎えるは県立岐阜商業の4番・坂口路歩選手にサヨナラヒットを打たれ春夏連覇の夢が途絶えた横浜。県立岐阜商業が、死闘を制しベスト4入りです。

春夏連覇の夢が途絶えた横浜 この記事の写真は6枚 横浜(神奈川) 主将 阿部葉太選手(3年)
「悔いはないと言ったら嘘になるかもしれないですけど。やりきった試合だったので、まだまだ力が足りなかったなと思います」 死闘を制しベスト4入りした県立岐阜商業 県立岐阜商業 坂口路歩選手(3年)
「苦しい場面が多かったんですけど、絶対にあきらめることなく仲間で声を掛け合って最後まであきらめずにやった結果が勝利につながったと思います。勢いはどのチームにも絶対に負けてないと思うので、この勢いのままに頂点まで駆け抜けていきたいです」

母校の敗退、松坂さんは…

 県立岐阜商業の勝因の1つを松坂大輔さんは、次のように分析します。

県立岐阜商業の勝因の1つ 松坂さん
「渡辺大雅くんですね。ピッチングが非常に大きかった」

 実は、先発の背番号20の2年生・渡辺大雅投手は、けがの影響で岐阜大会はベンチ外。この夏初先発で、5回無失点の力投をみせました。

松坂さん
「適度な荒れ具合。横浜のバッターにとっては嫌だった。うまくタイミングと芯を外すピッチング。素晴らしいピッチングだった」

 さらに母校・横浜高校について、次のように話しました。

母校・横浜高校について 松坂さん
「下級生は、きょう負けてしまいましたけど秋・春・夏ってまた1年間ありますし、負けを経験して今年のチームよりも強いチームになってくれると期待しています」 広告 日大三×関東第一

日大三×関東第一

ヒロド歩美キャスター
「第2試合は東京対決。珍しい対決となりました」 松坂さん
「15年ぶりの東京対決と聞きましたけど。準々決勝で東京対決が見られるのは、ファンとしてもすごく楽しみな試合」

 東京の頂点に立ち、ベスト4に入るのはどちらか。去年準優勝、東東京・関東第一の先発は坂本慎太郎投手(3年)。最大の武器であるカーブで、西東京・日大三を3回までノーヒットに抑えます。

 抑え込まれていた日大三は4回。この夏、初出場の豊泉悠斗選手(3年)を代打に送ります。すると坂本投手のカーブを捉え日大三が先制、この回3点を奪います。

 さらに5回、打席には4番・田中諒選手(2年)。今大会2本目となるホームランで2点を追加。打ったのは、カーブでした。

田中諒選手のホームランについて話す松坂さん 松坂さん
「最初からあのボールを狙っていると、肩も早く開いちゃうし、いい当たりしてもファウルになると思うので。センターとか逆方向に打つっていう意識があるおかげで、しっかり体を残せてホームランになったと思う」

 このリードを守り切った日大三。東京対決を制し、ベスト4進出です。

東京対決を制し、ベスト4進出 日大三(西東京)田中諒選手(2年)
「松坂:ホームランの場面、どんなバッティングをしようと考えていましたか?
田中:3ボール1ストライクから打ったんですけど、(相手ピッチャーは)真っすぐを投げてはいけない場面だと思う。変化球で来るなと頭にあったので、変化球を打ちました。
松坂:打つ方向は考えていましたか?
田中:センター返し。基本的な部分ではあるんですけど、センター返しを中心に。
松坂:意識して。あとは反応で。素晴らしいですね」

京都国際×山梨学院

 山梨学院の先発は2年生エース・菰田陽生選手。立ち上がりに1点を失うも、その後はこの日最速150キロのストレートを中心に連覇を狙う京都国際打線を抑えます。

 2回、菰田選手とバッテリーを組む横山悠捕手(3年)が同点ホームランを放つなど、去年の優勝投手・西村一毅投手から5点を奪います。

 さらに5回には、満塁の場面で菰田選手に打順が巡ってきます。そこで、走者一掃のタイムリースリーベースを放ちました。山梨県勢初の夏制覇まで、あと2勝です。

沖縄尚学×東洋大姫路

 夏、初めてのベスト4入りへ。沖縄尚学は2回、ノーアウト満塁で8番・伊波槙人選手(3年)が1・2塁間を破るタイムリーヒットを放ち、この回2点を先制します。

 先発のマウンドには2年生の新垣有絃投手(2年)。3回、東洋大姫路の7番・くわ原大礼選手(3年)にホームランを許し、1点を返されます。

 それでも…インコースをつくストレートに、鋭く曲がるスライダーで、6回1失点の好投。沖縄尚学、初のベスト4進出です。

(「報道ステーション」2025年8月19日放送分より)

広告

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。