(21日、第107回全国高校野球選手権大会準決勝 日大三4―2県岐阜商)

 1点を争う試合を、日大三が制した。勝負どころでものを言ったのは、持ち前の打力だ。

 タイブレークに入った延長十回。無死一、二塁から安部が初球を一塁手前へバントで転がし、走者を進める。打席には投手の近藤。前の打席で同点適時打を放ち、気持ちは乗っている。

 追い込まれながらも、しぶとく中前へ勝ち越し適時打。「つなぐ打撃をしようと思っていた」と近藤。さらに桜井も右前適時打を放つ。一回以来の連打で計2点を挙げ、勝利を引き寄せた。

 だが、日大三の強さの源は打力だけではない。攻撃を下支えする小技も、ぬかりない。

 この試合で決めた犠打は計6個。四回以降はいずれも走者を得点圏に置き、じりじりと県岐阜商にプレッシャーをかけた。西東京大会でも、ここぞの場面では確実に走者を進めてきた。

 この夏、甲子園での4試合のうち、3試合が2点差以内だった。力強さとしぶとさで、14年ぶりの深紅の大旗をつかみに行く。

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