ドジャースは、13日、エンジェルスとの3連戦の最終戦に臨み、大谷選手は1番・ピッチャーで先発出場しました。

今月、全試合でヒットをマークし、ここ4試合連続でホームランを打つなどバッティング好調の大谷選手は、1回、プレーボール直後の第1打席に、真ん中高めの変化球をライト線に引っ張り、今シーズン8本目のスリーベースヒットとしました。

続く2番・ベッツ選手のタイムリーヒットで大谷選手が先制のホームを踏むなど、この回、3点を奪いました。

そのウラ、大谷選手はおととし8月以来2シーズンぶりに古巣のエンジェルスタジアムのマウンドに立ち、両チームのファンから大きな歓声が上がりました。

1回は2アウトを取ったあと3番・トラウト選手との注目の対戦はスイーパーで見逃しの三振を奪いました。

3点リードの2回はソロホームランを許すなど2点を失いましたが、続く3回には三振2つ、さらに4回にはトラウト選手と再び対決し、162キロのストレートで2打席連続で見逃し三振を奪い追加点を許しませんでした。

その後、5対2となって大谷選手はピッチャー復帰後、初めて5回のマウンドに上がり、先頭バッターから三振を奪ったあとタイムリーツーベースを含む3者連続ヒットを許して1点差まで追い上げられ、ランナーを二塁に残したまま勝ち投手の権利を目前にマウンドを降りました。

代わったリリーフのバンダ投手が追加点は許さず、大谷選手はこの試合、5回途中4失点となりました。

球数は復帰後最多の80球、打たれたヒットが5本で三振は7つ奪いました。

フォアボールはありませんでした。

一方、バッターでは2打席目以降はヒットが出ず、この試合は4打数1安打フォアボールが1つで、連続試合ヒットは「12」に伸ばしましたがホームランは4試合連続で止まりました。

ドジャースは7回までリードを守っていましたが8回に2点を失って5対6で逆転負けし、今シーズンのエンジェルス戦は6戦全敗となりました。

4連敗となったドジャースは地区首位で並んでいたパドレスが5連勝としたため、ことし4月27日以来およそ4か月ぶりに地区2位に後退しました。

古巣スタジアムでの登板にファンも期待

大谷選手がエンジェルスタジアムで投げるのは右ひじのじん帯を痛めた2023年8月23日以来で、球場にはエンジェルス時代の大谷選手のユニフォームを着て観戦に訪れたファンも多く見られました。

このうち、エンジェルス時代の大谷選手のユニフォームにドジャースの帽子をかぶった男性ファンは「彼がエンジェルスに来たときから応援していて、この試合を見られることが本当にうれしい。かつてのチームメートに投げるのは彼も楽しいでしょうし、互いのことをよく知っているので興味深く、真剣勝負になるでしょう」と期待を込めていました。

また、日本から訪れたという女性は「半年くらい前からこの試合に来ることを決めていて、たまたま登板することになったんです。WBCで対戦したトラウト選手との勝負が見られることがうれしいです」と話していました。

大谷選手 “自分のステップアップとしても いい1日”

大谷選手は、おととしまで6シーズンを過ごしたエンジェルスタジアムでの初登板を終えた試合後、報道陣の取材に応じ、かつての本拠地での登板を振り返りました。取材の一問一答です。

Q.初の5回、球数も増えて難しさ感じたか?
A.んーまあ、5回はやっぱり追い込んでからもう少し、しっかりと空振りがとれるゾーンに投げたかったなという、三振をとれる場面だったので。バットに当てられてしまうとああいうフライのようなヒットが出てしまったりするので、そういうところもう少し丁寧にいければベストだったかなと思います。

Q.厳しいチーム状況で、打線にも投手陣にもプレッシャーがかかっているか?
A.そうですね。接戦でいいゲームというか、惜しいゲームができている一方で勝ち切れていないところは、みんなプレッシャーというか焦りみたいなものがあるのかなとは思うので。あす休みをはさんで大事な試合が続くので(今月中に地区首位のパドレスと6試合を予定)、切り替えてしっかり集中したいなと思います。

Q.大差で首位に立っていたところから2位。ショックはあるか?
A.そうですね。負けが混むとやっぱりチームの雰囲気というか、いろいろやりたいことがかみ合わなかったりすると思うので。そこらへんはみんなでミーティングしながら工夫はしていますけど、なかなかそれがいい方向にというか、勝ちという結果につながっていないのかなと思います。

Q.5回は疲れを感じていたか?
A.疲れは感じなかったですね。むしろいい感覚、最初のバッターに対してはいい感覚で投げられたと思うので。さっきも言ったとおり2ストライク後の決め球というのが甘めに入ってヒット2本出た感じなので、そこがやっぱりもったいなかったなと思います。

Q.ハワイの土地開発に関して民事訴訟を起こされたが、これについてノイズを感じているか?
A.もうフィールドで集中したいなというか、チーム自体の負けも続いているので、本当にチーム全体として早く1勝して、1戦1戦勝ちきりたいなとは思っています。

Q.エンジェルスタジアムのマウンドに立つ気持ちはどうだったか?
A.たくさんの思い出があるスタジアムなので、もちろん好きな球場の1つですし、そのなかできょう登板できたのは1つ自分のステップアップとしてもいい1日だったなと思います。

Q.前回WBC決勝以来のトラウト選手との対戦で三振をとれたことについては?
A.そうですね、あの2打席に関してはしっかり投げ切れたと思うので。さっきも言ったとおり投げ切れた打席、投げきれなかった打席でやっぱり結果が正反対に出ている試合だったなと思います。

Q.トラウト選手との第1打席は5球目まですべてまっすぐだった。どんな感情があってあの配球になったか?
A.いやまあ基本的に高めのまっすぐがデータ上よくないので、基本的にはその組み立てを、投げながら。あとは自分の感覚とウィル(キャッチャーのスミス選手)の感覚で、変化球を交えながらという、シンプルに。もちろんいい打者なので、しっかりと投げきれることが大前提として、より集中しないといけない打席かなとは思います。

Q.元チームメートたちに投げる心境は?
A.元チームメートに投げるというよりは、このスタジアムで投げること自体が久々だったので、それは特別なことじゃないかなと思います。もちろん勝ち切れればよかったですけど、また切り替えてドジャースタジアムに戻って、次の試合に集中したいなと思います。

Q.球数が一気に増えたが(前回54球→今回80球)、これまでとの違いは感じたか?
A.意外に疲れは感じはしなかったので、そこはいちばんよかったことじゃないかなと思いますし。球数含めてステップを踏めたというのはもちろんよかったことではあるかなと思います。

Q.トラウト選手との2打席目、見逃し三振とったボールがきょうの最速だった?
A.もちろん、さっきも言いましたけどいちばんいい打者だと思うので、自分の持っているもののなかで、ベストな球を常に投げなければいけないところだと思いますし。最終的にいいところにいったというのはきょうの中でもいいところの1つかなと思います。

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