第105回全国高校ラグビー大会、通称「花園」への出場権をかけた愛知県大会準決勝が11月8日に行われる。

記念大会の今年は愛知県から2校が花園に出場できる。準決勝の名古屋vs三好は初出場を目指すチーム同士の注目のカード。どんなチームなのか、両校を取材した。

6年連続10度目の花園チャレンジへ

私立の名古屋高校は創部67年目。準決勝を突破すれば6年連続10度目の決勝の舞台だ。文武両道を掲げる名古屋高校は、勉強とラグビーを両立させたうえで花園出場を目指している。

中高一貫校で、6年間一緒にプレーできる団結力は強みだ。一方で、高校から入学する選手も多くメンバー入りしていて、新たに加わる仲間が戦力に厚みをもたらしている。

今年はまずディフェンス力を磨いた。春の全国選抜大会に出場し、神奈川県の強豪・東海大相模と対戦。大型選手が揃うフォワード陣のパワーなど全国レベルとの差を知り、チームに火がついた。

ナンバーエイトの山本航大選手は高校日本代表候補選手。セットプレーやラインアウトのジャンパーとしての動きが高く評価された。特にセットプレーはチームの長年のテーマでもあった。

バックスの加茂野魁選手は、ウイングやフルバックでの活躍が期待される。兄やいとこも名古屋高校ラグビー部の出身で期待を寄せられている。

チームの悲願である花園出場に向けこれまで通りチャレンジ精神を貫く。

少数精鋭の県立高校

県立三好高校は去年、創立50周年を迎えた。普通科のほかに、選手寮を備えた愛知県の公立校で唯一のポーツ科学科がある。部員は33人と少数精鋭。花園出場経験はないが、県大会決勝にはこれまで5回進出している。

今田祐太監督は今年のチームを「雑草軍団が県立の雄として、キックとランを織り交ぜた攻撃力としつこいディフェンス力をもつ」と評する。

右プロップの浅妻安利選手は中学3年のときに、タックルをしない「タグラグビー」のイベントで、学校を訪れた今田監督と出会った縁がある。いまではオール愛知選抜に選出されるまでに成長した。

スクラムハーフの中村圭臣はテンポのいいボール捌きが武器。父親は三好高校ラグビー部のOBで、かつてトップリーグの三洋電機ワイルドナイツのスタンドオフとして活躍した。

チームのスローガンは“遂“。日頃からやり遂げる、どんな相手でも成し遂げる。初の花園出場を成し遂げる。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。