6月に肺炎のため89歳で死去した長嶋茂雄・読売巨人軍終身名誉監督のお別れの会が21日、東京ドームで行われた。祭壇には、長嶋氏が背負い、永久欠番となっている「3」にちなみ、3万3333本の花が飾られた。
ソフトバンク・王貞治球団会長(85)、松井秀喜氏(51)らが参列し、追悼メッセージを読み上げた。
王氏と長嶋氏は巨人の黄金時代の9年連続(65年~73年)日本一に貢献し、2人の頭文字をとって『ON』コンビと呼ばれ、プロ野球の一時代を築いた。王氏はお別れの挨拶で、「一緒に16年間プレーをさせていただきましたが、表に出る華やかな姿、グラウンドでの素晴らしいプレー、でも我々は陰での長嶋さんの苦労を十分知っております。何もなく、あれだけのことができるわけありません」と敬意を込めて語りかけた。
「長嶋さんが日夜野球に没頭して頑張られたことを知っている我々としては、本当に野球人とはどうあるべきかということを教えていただきました。私は16年間一緒にプレーをさせていただき、常にそばで見させていただきました。私ほど幸せな男はいないという、自分の心の中で強く思っております。多くの皆さんに慕われ、憧られ、本当に太陽のような人でした」と深い思いを口にした。
最後には「長嶋さんは引退のときに『巨人軍は永久に不滅です』という言葉を名言をはかれましたが、今私はここで長嶋さんとこの笑顔の写真を見て長嶋茂雄さんは永久ですと、多くの皆さんが思っている思いを代表してお伝えして、私のお別れの言葉とさせていただきます」と別れを告げた。
監督時代の愛弟子である松井氏は「私をジャイアンツに導いてくださり、ありがとうございました。大きな愛情と情熱で接していただき、たくさんのことを授けてくださり、ありがとうございました。胸を張って自分の師は長嶋茂雄だと言える幸せを、ありがとうございました。監督によって私の野球人生は美しく、彩られました。ありがとうございました」と告別式では伝えられなかったという感謝を伝え続けた。
最後に「これからも長嶋茂雄しか持っていない偉大な光でジャイアンツと日本の野球の未来を照らし続けてください」と追悼した。
長嶋氏は1958年に巨人に入団。打点王、本塁打王の2冠に輝き、新人王を獲得した。天皇皇后両陛下をお迎えした初の天覧試合では、サヨナラ本塁打を放つなど、抜群の勝負強さでプロ野球の人気を一気に押し上げた。1974年の現役引退の際には後楽園球場で「わが巨人軍は永久に不滅です」と名言を残し、“ミスター・プロ野球”として愛される存在に。2013年には国民栄誉賞を受賞、2021年には野球界から初となる文化勲章を受章した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。