沖縄尚学の夏の優勝はOBたちにとっても悲願だった。

 2008年、沖縄尚学は2度目のセンバツ制覇を成し遂げた。その時、1番・センターとして出場し、決勝戦ではランニングホームランを放つなど大活躍したのが伊古聖(ひじり)さん(35)。17年ぶりの甲子園決勝。あの時グラウンドにいた伊古さんも、当時着ていたユニホームに再び袖を通し、アルプスから後輩たちの勇姿を見守った。

 「バッテリー中心に守りからというのは共通しているけど、バランス的には今の代の方が実力は全然、上だと思います。バッティングがめちゃくちゃいい。先制点をとられても、すぐ返せる力があると思うので、すごいなと思います」。

 のちにプロ野球に進んだ東浜巨投手(現ソフトバンク)や嶺井博希選手(現ソフトバンク)を擁した最強世代にとっても、悲願だった夏の頂点。17年の時を越え、後輩たちが夢を叶えてくれた。

 「感無量。めちゃくちゃ嬉しい。素晴らしいの一言です。僕ら県民も、関係者も励みになる。感動をありがとう」

 また、恩師の比嘉公也監督については「素晴らしい監督ですね。これからも沖尚を強くしていってほしい」

 OBもまた、歓喜の瞬間を共に噛み締めた。


 (毎日放送スポーツ局 上原桐子)

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