東京世界陸上(13日開幕)の女子マラソンに出場する小林香菜(24、大塚製薬)が12日にオンラインで会見を行い、初の世界陸上の本番に向けて意気込みを語った。

大学のランニングサークル出身という異色の小林は、今年1月の大阪国際女子マラソンに出場し、2時間21分19秒で日本人トップの2位。実業団1年目の選手が残り1kmで、パリオリンピック™6位入賞の鈴木優花(25、第一生命グループ)を逆転し、世界陸上代表の切符を手にした。

以前のインタビューで代表入りが決まったことに「この状況を完全に理解し切れていません。代表の意味を深く理解してしまったら、逆にプレッシャーを感じてしまう」と語っていた小林は、この日の会見も「NTC(ナショナルトレーニングセンター)に来てからもう周りの方々を見てとても緊張してしまっている」と口にし、初の世界陸上に向けて「しっかりここに向けて練習してきたので、その成果を出し切って、笑顔でゴールできることを目標としています」と意気込んだ。

ここまでのトレーニングについては「大阪国際前の練習とほぼ同じような内容で取り組んできた。怪我はなく、全て順調にこなせました」と手応えを口にしたが、「正直楽しみはあまり持ってないですね。ちょっと怖いというか、どちらかというと早く終わって欲しいような思いで(笑)」と初の大舞台は重圧の方が大きいようだ。

スタート時間が早まったことについては「東京オリンピックの時も1時間早くなったとあったので、そうなるかもしれないと監督にも言われてたので、そこまで動揺とかはしてないですね。30分だけでも早くなって涼しくなった方がが自分としてはありがたいかなというふうに思いました」と特に問題はないという。

今回のコースについて、大学時代に一部走ったことのある場所もあると話し、「サークルで走ってたっていうのはもちろん皇居はそうなんですけど、大学に近い早稲田通りから来て飯田橋とぶつかるところとか。 生活でも自分で走ったり、普通に買い物とかしてたところがあるので、そういうところを走れるのは不思議な気持ち。懐かしくもなりますし、そこをまさか自分がジャパンのユニフォームを着て走ることができるなんて思ってもいなかった」と自身と縁のあるコースに感慨深げ。「コースの印象は坂があるというのはありますけど、どちらかというともうそこだけ。他は平坦なのでそこだけ頑張ればいける」と前向きに捉え、異色の経歴を持つランナーが大舞台に挑む。

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