地の利というべきか。日本開催の五輪、世界選手権で日本のマラソン勢は好成績を残してきた。
1964年の東京五輪では円谷幸吉が銅メダルを獲得し、91年の世界選手権東京大会では男子で谷口浩美が金、女子で山下佐知子が銀メダル。さらに2007年の世界選手権大阪大会では女子の土佐礼子が銅。21年東京五輪ではメダル獲得こそなかったが、大迫傑が6位、一山麻緒が8位に入賞した。
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さて、今回の世界選手権である。男女ともに入賞狙いが現実的な線だろう。
女子は佐藤早也伽(積水化学、自己記録2時間20分59秒)、安藤友香(しまむら、2時間21分18秒)、小林香菜(大塚製薬、2時間21分19秒)が出場する。
佐藤と安藤はマラソンでのペースメーカーのいない世界選手権出場の経験がある。集団でのペースの上げ下げなどに翻弄(ほんろう)されることなく、自分の走りを貫きたい。小林は早大のサークル出身という異色の経歴で、世界大会初出場。怖いもの知らずの勢いでどこまで上位に食い込めるか。
男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ、自己記録2時間5分16秒)、近藤亮太(三菱重工、2時間5分39秒)、小山直城(ホンダ、2時間6分33秒)が挑む。
吉田は母校の青学大で原晋監督の指導を受けて復活した。近藤は今回がマラソン2回目。小山は今回の代表の中では男女合わせてただ1人のパリ五輪経験者で、23位に終わった悔しさを晴らしたい。
コースは国立競技場発着で、約8キロの神保町交差点を起点に1周13キロの周回コースを2周。この間6度の折り返しがあるのがどう影響するか。37キロから40キロ付近までの上り坂はマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)でもおなじみのコース。この難所までにいかに余力を残しているかが勝負の分かれ目か。
スタートは午前7時30分。当日の天候がレースを左右するのは言うまでもない。
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