関西経済連合会の松本正義会長=大阪市北区で2025年9月17日午後、新宮達撮影

 関西経済連合会の松本正義会長(住友電気工業会長)は17日の定例記者会見で、開催中の大阪・関西万博のレガシー(遺産)について、国と大阪府・市、経済界で実用化に向けて協議する組織が必要だとの認識を示した。

 松本会長は「6000万人超が集った1970年の大阪万博で残したものは何だったのか。残ったが、関西経済のポジションは落ちていった」と述べ、当時の関西経済の成長に結び付ける意識と議論が不足していたとの認識を示した。そのうえで、革新的な技術や商品、観光連携などが候補になると指摘。「かなりの予算も必要で、関西だけでは大きなレガシーは実現しない」と述べ、国の参画に期待を示した。

 また今回の万博のシンボル、大屋根「リング」については一周2キロのうち、北東部分の約200メートルを保存し、その周辺を大阪市が市営公園として整備する方針が決まっている。松本会長は万博の内容を記録し、後世に伝える必要があるとして、博物館や記念館の機能を持った公共施設を整備すべきだとの考えを示した。【新宮達】

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