西日本鉄道=福岡市博多区で2020年5月、石田宗久撮影

 西日本鉄道は17日、天神大牟田線(太宰府、甘木両線を含む)と貝塚線について、普通運賃や定期などを平均12・4%値上げする運賃改定を国土交通相に認可申請した。初乗り運賃は現行の170円が180円になる。認められれば2026年4月から実施予定。消費増税時などを除けば、1997年7月以来約29年ぶりの本格的な運賃改定となるという。

 西鉄によると、値上げ率は普通運賃が11・1%、通勤定期が15・6%、通学定期が9・0%。改定により年約23億円の増収を見込む。

 天神大牟田線の福岡(天神)からの運賃は、大橋240円(現行220円)▽久留米720円(同640円)▽大牟田1140円(同1050円)。太宰府までは480円(同420円)となる。

 また、2023年3月から実施しているバリアフリー整備のため1乗車につき10円を加算する「鉄道バリアフリー料金」は改定にあわせて廃止する。

 林田浩一社長は17日の記者会見で、昨今の物価上昇による運営コストの上昇などを挙げ「運営効率化などより一層の経営努力をするが、運賃改定もあわせてお願いせざるを得ないと判断した」と説明した。【後藤浩明】

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