自社の地熱発電の電力などを販売する(大分県九重町の八丁原発電所)

九州電力子会社の九電みらいエナジー(福岡市)は17日、オンラインの卸電力取引所で再生可能エネルギー由来の電力を販売すると発表した。自社の地熱発電所と九電の水力発電所の電力を取り扱う。従来のオークション方式に比べて販売期間を長く設定でき収益拡大につながる。

10月1日からオンラインの卸電力取引所「eSquare Live」で販売を始める。新電力などの小売事業者を販売先に想定している。数量上限に達した時点で販売を終了する。みらいエナジーは今回の販売方法も含めて2026年度に23億キロワット時の電力を販売する予定だ。

同社は大分県と鹿児島県に計4カ所の地熱発電所を持っている。両県の企業などから特定の地熱発電所に限定した電力購入の要望があり、地熱由来に限定した商品を用意した。

みらいエナジーは24年10月にオークション形式で25年度分の電力を販売し、十数社が応札した。入札期間が2日間と短く入札できない事業者もいたため、販売方法や期間を見直して取引を広げる。顧客も電力需要の見通しがついた時に購入でき、機会を逃しにくくなる。

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