富士製薬工業は19日、特許切れのバイオ医薬品とほぼ同質の効能を割安に提供するバイオ後続品(バイオシミラー)の3製品について、厚生労働省から製造販売承認を取得したと発表した。3製品は加齢に伴う目の病気の治療薬「アイリーア」のバイオシミラーなど。価格競争力を強みに市場浸透を狙う。
アイリーアは加齢に伴う目の病気である加齢黄斑変性の症状改善など6つの効能が承認されている。富士製薬のバイオシミラーはそのうち3つの効能が承認された。
他に承認されたのは関節リウマチなどの治療薬「シンポニー」のバイオシミラーと、血液がんによる骨病変の治療薬「ランマーク」のバイオシミラー。いずれも欧州の製薬会社アルボテックが製造を担う。アイリーアのバイオシミラーの流通や販売は後発薬メーカーの日東メディック(富山市)が担う。
バイオシミラーは先行するバイオ医薬品よりも低い薬価が設定され、価格競争力を持つ。富士製薬はバイオシミラー事業を成長戦略の一つに掲げる。2029年9月期には同事業で売上高150億円を目指す。

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