廃プラ由来の分解油を使い化学品を製造する三井化学の大阪工場(大阪府高石市)

三井化学と石油元売りの太陽石油は30日、廃棄プラスチックの再資源化で協業を検討すると発表した。分子レベルまで分解し、化学原料として再利用する「ケミカルリサイクル」の手法を用いる。リサイクルに回せる割合を高め、国内での資源循環を進める。

三井化学はこれまでも廃プラを分解した油を基礎化学品エチレンの生産設備に原料として投入。ケミカルリサイクル由来の化学品を販売してきた。

太陽石油は四国事業所(愛媛県今治市)に、廃プラ分解油などの受け入れ設備を年内にも完成させる。廃プラ分解油のうち三井化学では対応できなかった重質油をナフサなどにして、三井化学へ提供。プラ製品として循環させる。原料として使える廃プラの種類も増やす。

廃プラを原料とした油の製造はリサイクル事業を手がけるCFP(広島県福山市)が担う。ケミカルリサイクルでは他にも三菱ケミカルグループとENEOSが茨城県に設備を新設。住友化学はアクリル樹脂のリサイクルを進める。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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