
小野薬品工業は30日、抗てんかん薬「セノバメート」について、脳の特定の部位で起こる「部分発作」を対象に、厚生労働省に製造販売承認を申請したと発表した。てんかん患者は国内に100万人いるとされ、同社は「既存薬で十分に発作を抑えられない患者に新たな選択肢となる可能性がある」としている。
今回の申請は韓国・中国・日本で実施した臨床試験に基づく。18〜70歳の成人患者を対象に、既存薬に加えてセノバメートを投与した群と、偽薬(プラセボ)を加えた群とを比較したところ、発作の頻度の変化率が有意に減少した。
てんかんの発作には脳全体に広がる「全般発作」と部分発作がある。セノバメートは韓国のSKバイオファーマシューティカルズが創製した化合物で、すでに部分発作を対象に25カ国・地域で販売されている。小野薬品は日本で独占的に開発・販売する権利を持っており、全般発作向けにも開発を進めている。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。