NHKはかねて計画していたラジオ第2放送の廃止を総務省などに申請する

NHKは30日、AM放送のNHKラジオ第2放送について、2026年3月末での廃止を総務省に申請すると発表した。同4月からAM波を一本化する。NHKは収支改善策の一環で24年度からの経営計画にラジオ放送の再編を盛り込んでいた。

10月1日から総務省や各地の総合通信局などへ廃止を順次申請する。26年4月以降はAM放送のラジオ第1、第2を一つにしてFM放送との2波で運用する。新たなAM放送は生放送を中心にニュースや生活情報を、FM放送は音楽番組や教育番組を放送する。番組編成などは26年2月の公表を予定する。新たなAM波などの名称は別途公表する。

24年度からラジオ第2からの番組の移管を段階的に進めていた。ラジオ第2の特徴だった語学番組はFM放送が主に担う。NHKは27年度の収支均衡をめざしており、ラジオ再編も支出削減の一環で進めている。

NHKは同日、次期会長の選考に当たって候補者に求める資格要件を固めたことも明らかにした。政治的な中立性や業務遂行力、社会環境の変化に対応する経営的センスといった5項目を定めた。現在の稲葉延雄会長を選定した前回の選考要件を全て引き継いだ。

会長兼職に関する制限緩和に向けた検討を始めたことも表明した。社外取締役など営利事業に関わる仕事は認めないが、社会的な意義のある公益事業については一定の範囲内で兼務も認める方針だ。

従来は同窓会の会長など外部の全ての役職について、会長への就任時に退くことが慣例となっていた。兼務できる役職の範囲や就任前の認可の手順は今後検討する。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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