
九州を代表する駅弁「かしわめし」の製造販売元、北九州市八幡西区の東筑軒(佐竹真人社長)が1日、不動産業などを手がける大迫ホールディングス(福岡市博多区)の関連会社に事業を譲渡した。商号や本店所在地、事業内容は変えず、従業員の雇用も維持しJR折尾駅での立ち売りも続けるという。
東筑軒は1921年の創業で、55年に現在の商号となった。折尾駅などでうどん店も営んでいる。
東京商工リサーチ北九州支店によると、東筑軒はピークの92年5月期には約12億6000万円の売上高を計上した。コンビニエンスストアなどの台頭で駅弁購入者が減り、2024年5月期の売上高は8億9855万円、当期純損失は8506万円と8期連続の赤字となった。
佐竹氏によると、今年早々から事業譲渡を検討し、1日付で「新東筑軒」に事業譲渡する契約を結んだ。「新型コロナ後も売り上げが回復せず、原材料費も高騰しており、『かしわめし』を残せる道を選んだ。引き続きおいしい『かしわめし』を提供できます」と話している。【宮本勝行】
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