
首相の諮問機関である経済財政諮問会議の民間議員を「辞任しない」と主張している新浪剛史氏について、赤沢亮正経済再生担当相は1日の同会議終了後の記者会見で「政府として適時適切に対応する」と述べるにとどめた。新浪氏は違法なサプリメントの購入を巡って警察の捜査を受けたとして、サントリーホールディングスの会長、経済同友会の代表幹事を相次いで辞任しており、処遇をどうするかが注目されている。
赤沢氏は新浪氏の資質について「尊敬していますし、経済財政について識見を有する方だという認識は変わっておりません」と述べた。
新浪氏はこの日の会議を欠席した。新浪氏は9月30日に経済同友会代表幹事の辞任を発表した記者会見で「(諮問会議には)政府にご迷惑をかける可能性もある。私は参加しないと決めた」と欠席の意向を示していた。
新浪氏の今後の処遇について、会議に出席した民間議員の一人は「よくわからない」。会議を欠席したことについて、別の民間議員は「『事情』ですから。それ以上は言えない」と述べ、会議が開かれた官邸をそれぞれ後にした。
新浪氏は安倍政権時代の2014年9月から諮問会議の民間議員を11年にわたり務めている。現在の任期は25年1月からの2年間だ。政府関係者は「首相が代わる時は任命権者が代わるので民間議員も代わる可能性はある。誰か伝えに行くのではないか」と話した。 【山口敦雄、原諒馬】
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