中外製薬の奥田修社長は6日、大阪大学の坂口志文特任教授(74)が2025年のノーベル生理学・医学賞を受賞したことを受け、「自己免疫疾患の病態解明に大きな進歩をもたらした」とのコメントを発表した。

中外製薬は16年、坂口氏が所属する大阪大学免疫学フロンティア研究センター(IFReC)と10年間にわたる包括連携契約を締結していた。坂口氏と組み、免疫抑制機能を高めた細胞を作る仕組みを解明した。

奥田氏は「免疫機構のブレーキともいえる制御性T細胞の発見は、免疫学領域にとどまらず、幅広く医学に重要な転機をもたらす輝かしい業績として、世界的に極めて高く評価されている」と評価した。

その上で、「IFReCによる世界最先端の免疫学研究と、長年培われた独自の技術基盤を擁する中外製薬の創薬研究が組み合わさることで、基礎研究から臨床応用研究までがシームレスに展開されることになる。包括連携のパートナーとして免疫学分野における革新的新薬の創製を目指し、まい進していく」とした。

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