
九州フィナンシャルグループ(FG)の笠原慶久社長は7日の記者会見で、銀行の業務効率を示す経費率(OHR、業務粗利益に占める営業経費の割合)について「できるだけ早期に6割台を目指す」と話した。効率化だけでなく、銀行全体のトップライン(売上高)を引き上げていくことにより削減を目指すとの考えを示した。
九州FGは10月1日に設立10年を迎えた。同社の経費率は2025年3月期に75%と、一般的とされる6割台を上回って推移している。笠原社長は効率化の面で「我々ももっと統合すべきところがある」と前置きした上で、ポートフォリオの見直しや銀行の収益を高め「トップラインを上げていくことによっても経費率は落とせる」と強調した。
株価については「PBR(株価純資産倍率)1倍にするのは責務だ」とし、「成長投資と配当のバランスを内部で議論しており、次期中期経営計画では明確化していきたい」との方針を示した。
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