
古野電気は10日、2026年2月期の連結純利益が前期比35%増の155億円になる見通しだと発表した。21%減の90億円を見込んでいた従来予想から一転、増益を見込む。中国などの旺盛な造船需要を背景に、商船向けレーダーの販売が伸びる。利益率の高い富裕層向け製品の販売拡大も寄与する。年間配当は前期より40円多い150円を計画する。
今期の修正後の予想純利益は過去最高だった前期の114億円を上回る。今期の売上高は8%増の1375億円、営業利益は21%増の160億円を見込む。従来予想に比べ100億円、45億円、それぞれ引き上げた。
10日の決算記者会見に出席した古野幸男社長兼最高経営責任者(CEO)は「米国が中国に特別な関税を課せば、今後の造船市況に影響を及ぼす」と述べ、米中関係を注視し続ける考えを示した。
同時に発表した25年3〜8月期の連結決算は売上高が前年同期比9%増の686億円、純利益は2倍の101億円だった。3〜8月期の純利益としては過去最高を更新した。
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