米南部ジョージア州にある現代自動車の工場=3月26日(AP=共同)

【ヒューストン=大平祐嗣】韓国・現代自動車グループなどが米南部で建設中の工場で、2022年の工事開始から3件の死亡事故が起きていたことがわかった。12日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。工場は韓国人ら475人が不法就労の疑いで拘束されたことに加え、重大な事故が連続していた可能性がある。

WSJによると、米南部ジョージア州の現代自などによる工場では23年に作業員の転落死亡事故が起き、25年にはフォークリフトに関連する死亡事故が2件続いた。米労働安全衛生局(OSHA)は今年の2件の死亡事故について調査中だという。

このほか安全器具を付けずに落下するなどして作業員10人以上が重傷を負う事故が発生していた。WSJは工場での安全担当者ら20人超に話を聞き、事故が相次ぐ原因として、経験の浅い移民労働者が多く、安全の徹底が難しかった可能性を指摘している。

9月には米当局が不法就労の疑いで同工場を捜索し、韓国籍や日本国籍の作業員らを拘束する事件が起きた。WSJによると、発端は地元住民が不法就労者を排除するための通報で、捜査当局の当初のターゲットは4人のヒスパニック系労働者だったという。

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