中国運輸局がまとめた中国5県の2024年度の船舶産業生産動向によると、各社の新造船の手持ち工事量は24年度末で789万総トンと前年同期を1.8%上回った。22〜24年度の建造量の平均で見ると約3.6年分に当たる。世界的に需要が高く、中国運輸局は「引き続き十分な仕事量が確保できている」と分析する。

24年度の新造船の受注量は220万総トンで前年度より5.4%減った。減少は3年連続。隻数も86隻と14.9%減だった。鋼材をはじめとする資機材や人件費の高騰に加え、米国の高関税策が海運に及ぼす影響も見通しにくい。手持ち工事量も十分あり、船価の動向を見ながら各社が受注を絞ったことを反映したとみられる。

建造量は206万総トン、88隻でそれぞれ9.4%減、7.4%減だった。生産現場の人手不足に加え、環境規制の強化に対応して液化天然ガス(LNG)などで動かす新燃料船は建造に手間がかかることも影響したようだ。エンジンやプロペラ、各種装備品などの舶用工業製品は24年の生産高が2297億円と前年比で12.1%増えた。

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