
通販大手のアスクルで19日、身代金要求型ウイルス「ランサムウエア」によるシステム障害が発生し、受注や出荷業務が停止しました。最近ではアサヒグループホールディングスやKADOKAWAなどの大手企業も被害を受けています。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「ランサムウエアとその被害」について解説します。
Q ランサムウエアってどんなウイルスなの?
A ランサムウエアは、パソコンやサーバーに侵入してデータを勝手に暗号化してデータを使えなくし「元に戻したければお金を払え」と脅す、身代金要求型ウイルスのことです。最近は顧客情報などの大事なデータを盗み取ることもあります。
Q どうして被害が増えているの?
A 生成AI(人工知能)の発展で、それほど専門知識がなくてもサイバー攻撃ができるようになり、手口もどんどん巧妙になっているからです。
Q どんな会社が狙われやすいのかな。
A 医療機関や重要インフラ、出版社など、いろいろな業種が狙われています。サプライチェーン(供給網)を通じて、取引先や関連会社にも被害が広がることが多いです。
Q 復旧にはどれくらい時間がかかるの?
A 東京の調査会社の調べでは、最近は7割の企業が復旧に1週間以上かかっています。1カ月以上かかった会社も12%あり、被害が長引く傾向です。
Q どうして復旧がそんなに大変なの?
A システムが大きくて複雑なほど、被害の範囲が広がり、元通りにするのが難しくなるからです。専門家は「数カ月かかる可能性がある」とも言っています。
Q 対策はできないの?
A 「対策を講じても、高度化するサイバー攻撃を完全に防ぐことは困難だ」と専門家は話しています。そのため、バックアップデータを安全に保管したり、初動対応のマニュアルを作ったりして、被害を最小限にすることが大切です。
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