一部改良したBYDのセダンEV「SEAL(シール)」

中国EV(電気自動車)大手の比亜迪(BYD)は21日、日本国内でセダン「シール」を値下げすると発表した。標準装備を充実させるなど改良しながら、価格を33万円引き下げ495万円からとする。国内勢が相次ぎEVを値下げし競争が激化していることに対応する。

改良モデルは30日に発売する。同日から11月9日に東京都内で開催する「ジャパンモビリティショー2025」でも展示する。

シールは2024年6月に日本で発売した。導入直後から販促活動のために設定していた値引き価格を通常価格にする。後輪駆動モデルは528万円から495万円に、四輪駆動モデルは605万円から572万円とし、それぞれ33万円引き下げる。

外装、内装ともに標準装備を追加した。開放感のあるガラスルーフには電動型のサンシェードをつけ、日射を避けられるなど利便性を高めた。

国産EVで値下げの傾向が強まっている。トヨタ自動車は9日に「bZ4X」を一部改良し、従来から70万円値下げして480万円で発売した。BYDは9月に期間限定で全車種を値引きしていたが、通常価格も値下げし顧客を囲い込む。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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