アクティビスト(物言う株主)として知られる村上世彰氏の親族である野村幸弘氏が、養命酒製造株を共同保有者分と合わせ28.01%まで買い増したことが21日、分かった。野村氏が資金提供している投資会社の湯沢(東京・渋谷)が同日付で関東財務局に報告書を提出した。
養命酒を巡っては、大株主だった大正製薬ホールディングスが3月に保有する全株式(議決権ベースで約24%)を湯沢に売却した。野村氏は村上氏の長女である絢氏の夫で、湯沢が養命酒の株式を取得した際に資金提供していた。足元では野村氏が養命酒の事実上の筆頭株主となる。
養命酒の業績は低調が続いている。主力商品「薬用養命酒」の売り上げ減や先行投資が重なり、2025年3月期の営業利益は前の期に比べて7割減った。8月には養命酒が大手証券会社をアドバイザーに雇い非公開化の検討に入ったことが明らかになった。
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