記者会見で謝罪したかんでんエンジニアリングの大久保昌利社長㊧(24日、大阪市)

関西電力グループで電気工事を手がけるかんでんエンジニアリング(大阪市)は24日、工事現場の警備費用に関する不正があったと発表した。2019年度から24年度にかけて従業員らが警備員数や警備時間を書き換え、費用を水増ししていた。このうち24年までの2年で数千万円を水増し、600万円の不正受給を確認したという。

23〜24年に水増しを指示していたとされるかんでんエンジニアリングの従業員13人のうち5人が合計で少なくとも600万円のキックバックを警備会社側から受け取っていたとしている。この13人に対してかんでんエンジニアリングは事実関係を確認したうえで刑事告訴も視野に入れている。

大阪市内で記者会見したかんでんエンジニアリングの大久保昌利社長は「コンプライアンス(法令順守)を重視する組織風土が不十分であった。調査を継続して二度とこのようなことが起こらないように全力を尽くす」と陳謝した。経営責任を明確にするため、大久保社長は11月から2カ月間、役員報酬の月額20%を返納する。

6月に関電グループへ内部通報があり、不正が発覚した。通報を受けて社外の弁護士らが調査していた。

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