
岩井コスモ証券を傘下に持つ岩井コスモホールディングス(HD)は24日、約800人の全従業員に一律10万円の臨時ボーナスを支給すると発表した。臨時賞与は旧岩井証券時代に実施して以来約20年ぶり。米国の株高を背景に業績が好調なためで、同日発表した4〜9月期の連結純利益は前年同期比45%増の46億円と過去最高だった。
臨時ボーナスは27日付で支給する。従業員のほか、パートや派遣社員らにも一律3万円を出す。その理由について、24日の決算会見に出席した沖津嘉昭会長は「日経平均株価が5万円近くまで上がっており、今後の市場のさらなる繁栄を祈る意味あいもある」と話した。
好業績の背景には、米国の株式市場が活況で主力の米国株の取引が好調だったことがある。売上高に相当する純営業収益は12%増の142億円だった。このうち、外国株の店頭取引の収益などを含むトレーディング損益は29%増の84億円だった。
沖津会長は「米国と国内ともに市場は活況を呈しており、今後も同じ状況が続くだろう」と見通しを述べた。加えて「(将来的に)ニューヨーク証券取引所や米ナスダック証券取引所における取引時間の延長が実現すれば投資マネーの流動性はさらに増す」とし、「投資家が米国市場の取引を簡単に行えるように準備を進めている」と語った。
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