
NTTデータと東京海上日動火災保険は24日、介護しながら働く「ビジネスケアラー」の支援事業を始めると発表した。両社が持つIT(情報技術)や介護のノウハウを生かし、企業向けと個人向けの両面から仕事と介護の両立を後押しする。
NTTデータの鈴木正範社長は記者会見で「様々な社会課題の解決にデジタルの力で貢献したい」と抱負を語った。
新サービスの名称は「ケアラケア」。NTTデータと東京海上日動の共同出資会社であるNTTデータライフデザインが提供する。2025年度からNTTグループに順次導入して26年度から一般企業に展開していく。
企業向けサービスでは実態調査でビジネスケアラーを特定し、人工知能(AI)を使って適切な支援策を自動的に提案する。NTTデータライフデザインの浜口雅史社長は「従来は人手に頼っていた作業をデジタル化し、大企業でも効率的に対応できる仕組みを用意する」と話した。
介護に直面している従業員に対しては、介護の専門家が日々の悩み相談に応じる。セコムやダスキンなどの介護サービス企業と提携し、公的保険ではカバーしきれない見守りや家事代行、通院の付き添いといった具体的な支援もする。
さらに専門家や従業員、介護スタッフの会話をAIが分析し、次の対応を提案する機能も開発中だ。将来的には提携企業間でデータ共有し、個人情報を守りながら利用者一人ひとりに合わせた支援の実現を目指す。
東京海上日動の城田宏明社長は「ケアラケアと保険を組み合わせた包括的な支援で、企業の経営課題解決に貢献したい」と述べた。
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