
日本のアニメ会社や出版社などが加盟するコンテンツ海外流通促進機構(CODA)は28日、動画生成AI(人工知能)「Sora(ソラ)」への要望書を開発元の米オープンAIに提出したと発表した。「日本のコンテンツに酷似する映像が多数生成されている」とし、会員企業の作品の無断学習をやめるように求めた。
27日付でオープンAIの日本法人に提出した。9月に公開されたSoraは文章の指示で簡単に動画を作成できる。「ポケットモンスター」など著名作品に酷似した動画の生成が問題視され、米映画大手が加盟する米映画協会(MPA)などもオープンAIに対応を求めている。
CODAは酷似した映像生成について「日本コンテンツを学習データとして取り込んだ結果に起因すると判断した」と説明した。特定のキャラクターが生成されている状況について、学習の過程で著作物を複製しているオープンAI側の行為が「著作権侵害に該当し得る」と訴えた。
その上で、CODA会員企業のコンテンツを無断で学習しないように要請した。また著作権侵害に関する会員企業からの申し立てや相談への真摯な対応も求めた。
オープンAIは著作権者が無断使用を拒否しない限り、表示を続ける「オプトアウト」方式をとっているとされる。CODAは日本の制度では著作物利用に原則として事前の許諾が必要だとして「事後的な異議申し立てによって著作権侵害の責任を免れる制度は存在しない」と主張している。
CODAは集英社やKADOKAWA、東映や民放各社など36社や団体が加盟する。会員企業から「自社コンテンツがそのまま生成され脅威だ」「業界として影響が大きく対応してほしい」といった要請があったという。
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