
宇宙スタートアップのアクセルスペースホールディングス(HD)は29日、ガーナとケニアの宇宙機関と覚書を締結したと発表した。衛星の活用や宇宙機関の人材育成などを支援する。アクセルスペースは2〜3年後をメドに、アフリカで衛星データを使った鉱山や森林の観測など調査サービスの構築を目指す。
ガーナの政府機関「ガーナ宇宙科学技術研究所」とケニアに拠点がある「開発のための資源地図地域センター」と覚書を結んだ。アクセルスペースHDの中村友哉・最高経営責任者(CEO)は29日に東京都内で開いた記者会見で「宇宙利用が進んでいなかった国で継続的にサービスを提供し、新たなユーザーを増やしていきたい」と述べた。
アクセルスペースHDは2025年8月に東証グロース市場に上場し、低コストで小型衛星や専用機器を製造できる点に強みを持つ。衛星の開発・運用だけではなく、衛星から取得したデータを活用して鉱山機械の稼働や森林エリアを調査するなど、企業向けサービスに力を入れている。
今後、アクセルスペースHDは衛星データを使って、ケニアやガーナの森林保全エリア、鉱物の採掘による環境変化などを観測する。アフリカでの現地調査も予定しており、中村CEOは「政府機関や現地パートナーと協力し、宇宙産業を育てていく」と話した。
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