川崎汽船は21日、洋上風力の作業を担うオフショア支援船の運航を手掛けるSNマリン(広島県呉市)に出資すると発表した。出資比率や金額は非公表。同社株主である菅原汽船(同)などと第三者割当増資を引き受けることで合意した。洋上風力発電の知見を取り込み事業の拡大を目指す。

川崎汽船は川崎近海汽船との共同出資会社ケイライン・ウインド・サービス(東京・千代田)を通じて出資する。

SNマリンはオフショア支援船「かいこう」を保有・管理している。洋上風力発電は潮流のある沖合で作業するため、定点保持機能(DPS)の操作資格などの技術が必要だ。SNマリンの技術・知見を取り込んで、川崎汽船グループの外航・内航海運の技術との相乗効果を生み出す。

政府は2030年までに10ギガワット、40年までに30〜45ギガワットの洋上風力発電を導入する目標を掲げる。日本郵船はスウェーデンの作業員運搬船の会社を買収したほか、商船三井も洋上風力発電の設備作業のデンマーク企業に出資している。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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