独ベーリンガーインゲルハイムは30日、協和キリンから自己免疫疾患の治療薬候補を取得すると発表した。協和キリンは一時金のほか、開発や販売の進捗に伴うマイルストーン報酬などとして最大で6億4000万ユーロ(約1140億円)を受け取る可能性がある。

ベーリンガーが、協和キリンの創薬した自己免疫疾患の治療薬候補について全世界での独占的な開発権を取得する。飲み薬などとして服用する「低分子化合物」で、開発は早期の段階にある。

自己免疫疾患は、体を異物から守る「免疫系」が正常に機能しなくなり、体そのものが自分の組織を攻撃してしまうことで起こる。関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどさまざまな病気がある。ベーリンガーによると、世界人口の約10人に1人が自己免疫疾患にかかるとされる。

協和キリンの山下武美副社長は「当社の技術と知見を通じて創出されたこの化合物は大きな可能性を秘めている。ベーリンガーは卓越した専門性を持ち、薬が効率的に開発され、必要としている患者に届けられると確信している」とコメントした。

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