エーザイは、米メルクと共同で実施していた肝臓がん向けの治療法の臨床試験(治験)を中止すると発表した。エーザイの抗がん剤「レンビマ」とメルクのがん免疫療法「キイトルーダ」の併用療法を開発していたが、期待した結果が得られなかった。

肝臓がん向けに、レンビマとキイトルーダを標準の治療に併用するグローバル治験が最終段階に進んでいたものの、死亡までの期間を示す「全生存期間」に統計的に有意な改善が認められなかった。がんが進行せず安定した状態の期間を示す「無増悪生存期間」は改善した。

エーザイは「この結果は現在承認されている適応症に影響を与えるものではない」とコメントした。レンビマとキイトルーダの肝臓がん向けの併用療法は、2025年7月に中国で承認を取得した。そのほか腎臓がんや子宮がんを対象に、日欧米などで承認を取得している。

エーザイはメルクと共同研究を続けている。28日には、レンビマと、メルクの抗がん剤「ウェリレグ」の併用療法で、腎臓がんの患者を対象にした最終段階の治験で無増悪生存期間が改善したと発表した。

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