フロントガラス下部に後付け設置されたヘッドアップディスプレー

AGCは後付けで取り付けられるヘッドアップディスプレー(HUD)の技術を公開した。HUDはフロントガラスに情報を表示する。既存の車にも取り付けられ、乗用車からトラックまで幅広い車種に対応できる。2028年の商用化を目指す。

東京ビッグサイト(東京・江東)で開催中の「ジャパンモビリティショー2025」(会期は9日まで)で公開した。フロントガラスの下部に細長いガラス板とディスプレーを設置する。鏡のような加工を施したガラスにディスプレーを反射させて、車の速度や警告といった情報を表示する。

運転者は正面を見たまま運転支援の情報を得られ、安全性も高められる。従来のHUDは垂直なガラス面に対して情報を映し出しにくく、トラックやバスなどの車種には搭載が難しかった。後付けにすることでガラス面の傾斜を問わず、対応できるという。「従来よりも鮮やかに見えるため天候や日夜を問わずはっきり表示できる」(同社)とする。

透明なディスプレーを搭載した後部座席向けの窓ガラス

このほか、後部座席の窓をディスプレーにした技術も展示した。透明なタッチパネル式のディスプレーで、映像や写真、天気、地図などの情報を表示できる。窓上部にカメラを設置してビデオ通話も可能だという。事業化の時期は未定で、自動運転技術の普及に合わせて研究開発を進める。

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