万博ラッピングの特急「ラピート」を運行する南海電鉄(4月)

南海電気鉄道は31日、2026年3月期の連結純利益が前期比微増の226億円になる見通しだと発表した。4%減の217億円としていた従来予想から一転、増益を見込む。大阪・関西万博の開催効果で鉄道やバスのインバウンド(訪日外国人)需要が想定を上回って推移する。

売上高に相当する営業収益は4%増の2714億円、営業利益は11%増の385億円を見込む。今期は関西国際空港に乗り入れる空港線で過去最高の旅客収入を計画しているが、期初計画を上回って着地する公算が大きい。万博の来場者を会場に輸送するシャトルバスなどの利用も堅調だった。

万博による増収効果は20億円と、期初予想の2倍になりそう。万博の閉幕で旅客需要の減少も予想されるが、大塚貴裕・取締役は「今期の空港線の利用客は前期を10%上回りそうだ」と話す。

同日発表した25年4〜9月期の連結決算は、営業収益が前年同期比2%増の1265億円、純利益が12%増の140億円だった。4〜9月期としてはそれぞれ過去最高を更新した。

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