 
      まもなく11月だ。肌寒い日が増えてきた。
今年は10月も残暑が続き、エアコンの冷房利用が長引いたことで電気代がかさんだ人も多いだろう。
エアコンの暖房は冷房より電気代が高くなる傾向があるという。来る冬に向けて、電気代を節約するコツを専門家に聞いた。
猛暑に残暑で冷房代↑
一部地域で真夏日も観測された10月、実際に冷房はどのくらい利用されたのだろうか。
パナソニックが自社のエアコンに接続するスマートフォン向けアプリのデータを調べた調査によると、10月1~16日のエアコン冷房当日利用率は、平均29・7%。平年(2022~24年の平均値)の平均21・0%を上回った。
10月1~16日の間で利用率が最も高かった日は、6日の40・3%。最も低かったのは16日の20・3%だった。
また、猛暑の影響で夏の電気代がかさんだ人も多いようだ。
 
      パナソニックが9月29日~10月6日に実施したインターネット調査(有効回答510人)では、「今年の夏、電気代は昨年と比べて増加したか」との質問に、51%が「増えた」と回答した。「あまり変わらない」31%▽「わからない」13%▽「減った」5%――と続いた。
電気代節約で「暖房我慢」も
寒い日が続くと、心配になるのが冬の暖房代だ。
同じ調査で「今年の冬、節電のために暖房の利用を我慢しようと思うか」と尋ねた質問に、「強く思う」「やや思う」と回答した「暖房我慢派」は50%となった。
我慢する暖房器具は「エアコン」が63%とトップで、その代わりに使用するものは「厚着」(51%)が最多だった。
一方、世界保健機関(WHO)は「住まいと健康に関するガイドライン」で室内温度を18度以上にするよう勧告している。
健康に暮らすためには適度に暖房を使う必要がある。
暖房代節約へ三つの対策は?
では、適切にエアコンを使いつつ、電気代を節約するにはどんな対策が有効だろうか。
 
      パナソニックエアーマイスターの福田風子さん(45)は三つの方法をおすすめする。
まず、エアコンのフィルターの掃除を2週間に1回はすること。年間8000円以上の節約になるとの試算もあるという。
次に設定温度は20度を目安に上げすぎないこと。20度では寒いと感じる場合は、部屋の湿度を工夫する方法がある。湿度を上げると、乾燥を防ぐだけでなく、暖かく感じられるため、加湿器などを使って湿度を40~60%に保つといいという。
三つ目は風量を「自動」設定にすること。電気代を気にして「弱」にすると、部屋が暖まるまでの時間が長くなり、余分な電力を使うことになるためだ。
福田さんは「今年はスーパー残暑により冷房利用が続いた結果、フィルター掃除をする間もなく、暖房利用が始まるというケースもあるかもしれません。早めにフィルター掃除をしておきましょう」と呼びかけている。【御園生枝里】
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