背もたれはリクライニング機能を付けず固定した

JR東海は31日、リニア中央新幹線の新たな試験車両「M10」の報道向け試乗会を開いた。両端の車両の間に挟む中間車両で、座席はリクライニング機能をつけずに固定して背もたれを薄くした。乗客の膝元のスペースを広く確保でき、スーツケースなど荷物が置きやすくなる。

山梨リニア実験線で7月に導入した。従来の車両は新幹線と同様に客が背もたれを倒すことができた。リニアは東京・品川と名古屋を最速40分で結ぶ計画で、乗車時間が短いことからリクライニング無しでも快適に過ごせるとみる。同社は「将来の開業時に使う車両のベースとなる予定。最終的な仕様は今後決める」と説明する。

プロジェクターで走行速度やルートを投影する

天井には幕を張り、車内の反射音を低減する。走行区間の8割以上がトンネルのため、閉塞感をなくすため天井幕にプロジェクターで映像を投影する活用法を検討している。試乗会では走行速度やルートなどを映した。

リニアを巡っては29日、品川―名古屋間の総工費見通しを11兆円とし、4兆円増額修正した。南アルプストンネル静岡工区の掘削工事に着手できておらず、開業時期は見通せないと説明している。

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